デンソーカップサッカー'03
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開催記者会見コメント


デンソーカップ'03開催記者会見(2003年4月4日)における、日韓両チーム監督、主将のコメントです。

全韓國大学選抜
 ★梁 亨敏 監督
 韓国は3回連続で負けているので、まず試合に勝つことが第一の目標だ。しかし親善試合ということもあり、正々堂々とフェアーな試合をしたいと思っている。日本は非常にいい準備をしてきていると聞いているが、韓国もそれに負けない準備をしてきた。ただ、ケガ人などが出てしまったのが気がかりな点だ。しかし勝利を目指してベストを尽くしたい。
 ☆金 泰榮  主将
 3年連続で負けているので、今年は必ず勝つつもりできた。例年に比べ、質・量ともにいい練習をしてきたのでいい試合ができると思う。

 全日本大学選抜
 ★西田裕之 監督
 今年は国際情勢の関係でイングランドキャンプが中止になり、急遽鹿児島県・指宿でキャンプをすることになった。指宿は暖かかったものの雨が多く、予定通りの練習を積めなかったという不安はある。しかし選手の中には3月いっぱいまで所属チームでハードな練習をこなしてきた者もいるので、指宿の温泉に入っていい休養が取れたのではないかと思う。チームは万全の調子だし、明後日は天気もいいということなので、いい芝のピッチの上で素晴らしい試合をお見せできると思う。
 ☆岩政大樹 主将
 僕たちのチームは今年8月に行なわれるユニバーシアード大会を目指していますが、今現在、僕らは明後日の試合に勝つことしか考えていません。日本の大学サッカーを代表する以上負けることはできないと思っています。当初とはキャンプの予定などが変わりましたが、いい状態で練習もできたので、明後日はぜひ日本の大学サッカーをアピールできるような試合をしたいと思います。

 質疑応答
――両監督におうかがいします。お互いのチームの印象と、それに対してどういう戦い方を考えていますか?
梁 監督  日本はいつも強いという印象を与え続けてるチーム。実際これまでの戦績から見ても、そう考えざるを得ない部分がある。ただ、明後日の試合は親善試合なので正々堂々とマナーのある、そして内容のいい試合をしたいと思っている。
西田監督  韓国は過去の経験からいってフィジカルコンタクトの強いという印象がある。MFにも非常にテクニックのある選手を揃えていると思うが、今回のチームに関して詳しくはわからない。相手がどうこうというのではなく、自分たちが目標としているコンパクトでプレスの速いサッカーがどれだけ通じるか、そのテストのつもりでいる。

――梁監督におうかがします。チームの特徴と、どのような準備をしてきたか教えてください。
梁 監督  日本も同じだと思うし、現代サッカーの特徴でもあると思うのだ、あらゆる面で“速い”サッカーを目指している。その上で攻撃的なサッカーができるチームを作るよう努力してきた。準備期間については20日間の合宿でメンバーを選び、その間にKリーグチームや大学の上位校などと練習試合を重ねてきたが、試合では1回も負けていない。

――両監督におうかがいします。監督の考える、明後日の試合のキーマンを挙げてください。
梁 監督  チームは11人全部がキーマン。ただ、その中でどうしてもということであれば、ストライカーの(18)周亨哲、(7)金完洙、そして主将の(12)金泰榮の3人が挙げられると思う。ただ、いずれにしても11人全員がそれぞれ活躍できなければ試合には勝てない。
西田監督  戦術上、ディフェンスラインをコントロールするセンターバックの2人、(5)岩政大樹と(4)戸川健太、そしてボランチの(10)中後雅喜の3人が挙げられる。また攻撃面ではFWの(21)山崎雅人がキーマンで、ちょうどセンターに位置するこの4人がチームの軸になる。さらに、チームの特徴としてサイドからの攻撃があるので、MFの(8)中田洋介、(6)橋本早十の2人の出来が勝敗を左右するといってもいいだろう。


 全日本大学選抜・岩政大樹主将に聞く
――チームの雰囲気とキャンプの様子はいかがでしたか?
 いい雰囲気でキャンプを終えられたと思います。オフなしでキャンプにきた選手もいて、個々のコンディションを合わせるのが大変でしたが、そのあたりも考慮したスケジュールを組んでもらえたので明後日の試合はいい状態で迎えられると思います。

――イングランドキャンプが中止になって、モチベーション的な変化はありましたか?
 多少はありますが、逆に合宿が短くなった分、集中して取り組めた面もあると思います。もちろん、短い時間で全体的に合わせ切れなかったという不安がないわけではありません。ただ、長いキャンプだとどうしても最後のほうに集中が切れてしまいますが、今回は最後まで集中力を持続した状態で試合を迎えることができそうです。

――(今までユニバーシアード代表候補として呼ばれていない)新しい選手が加わったことで、何か変化はありましたか?
 みんな頭のいい選手ばかりなので、戸惑いは少ないと思います。昨日の練習試合では久保田(学・東京学芸大)がハットトリックをしたし、兵働(昭弘・筑波大学)も攻撃の起点になっている。山崎(雅人・国士舘大学)なんか、今やチームの中心選手ですし、チームに新風を吹き込んでくれた感じがします。特に攻撃面では非常にオプションが増えましたね。
 たとえば昨日の練習試合、1本目はあまりよくなかったんですが2本目のチームが非常によかった。相手の運動量が落ちてきたというのもあると思いますが、前半が悪くても後半に流れを変えてくれる選手が増えたので、守備面でも信頼して守れるといった面は出てきたと思います。

――ユニバーシアード大会まで半年を切りましたが、ユニバ代表チームが絞り込めてきたという実感は?
 各ポジションに2人ずついて、それぞれに特徴が違うから現時点ではまだ難しいですね。本当に(チーム像が)見えてくるのは明後日の試合を終えてからでしょう。2年前のチームと違って、今年は公式戦の機会が少ないので明後日の試合は特に重要になると思っています。


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