――プレッシャーにはもともと強かったんですか。それとも、慶應に入って鍛えられた?
いや、強かったですよ。っていうか、たぶん決定力がある。最後の得点ができるっていうのは、たぶん一番の強みだから。それはなんか根拠がないわけじゃなくて、やっぱりいつも常にシュートを打っていたし、もともと勝負強いっていうのはあります。たまに、なんか何も考えていない状態になるときがあるんですよ、試合中に。
――それは意識が飛んでいる状態になっているけど、ちゃんとプレーしているっていうこと?
そうそう。そういうときは、なぜか点を取るんですよ。たぶん、集中力が研ぎ澄まされた状態だと、自分は思っているんですけど(笑)。まあ、そんなのは年に1回あるかないかしかないんですけど。中学のときも高校のときもそういうときがあったんです。そういうときはなんの根拠もないのに、自分のところにパスを出せって要求しているんですよ、常に。それで高校のときには、それまでほとんど入れたこともないのに、ロスタイムにヘディングでゴールに飛び込んでたりとか(笑)。なんかよくわかんないんですけど。
――大学に入ってから、そういうゴールはありましたか。
そうですね、とりあえずそれに近い状態になっていたのが、……えーと、両方とも東農大戦なんです。1年生のときの最終節の東農大戦、7−1になった試合とかはもう後半入るときから、そういう状況まで緊張感を持ってやってたっていうのがあって。あと、去年の入替戦も、後半になってけっこうピンチが続いてたじゃないですか。東農のシュートがゴールポストに当たったりして。でも、僕は全然心配してないっていうか、全然慌てる様子がなくて、なんか(主務の)三宅(暢)さんとかがピッチの外でヒヤヒヤしてるのがコーナーキックのときに見えたんだけど、僕はなぜかわかんないけど(笑)、根拠もないのに「ああ、大丈夫だよ」って言ってて(笑)。そうしたら、その3分後ぐらいに点を取ってたんですよ。
――あの同点ゴールは、そういった状況のなかで生まれたんですね(笑)。さて、リーグ戦で目指すのはインカレ出場権獲得ですが。
インカレ、出たいですね。インカレに出て一発勝負になったら、やっぱり一戦一戦大事に戦っていける部分で、うちらにも分があると思ってるんで。ホント、長いリーグ戦ですけど、安定した力を発揮して、……たぶん僕たちのチームっていうのは勝ち星勘定できることもなければ、かといってどこかのチームには絶対勝てないっていうようなものでもないんですよね。だからそんななかで一戦一戦大事にしていけば、インカレは見えてくると思います。
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1999年関東大学サッカーリーグ入替戦
去年の入替戦
僕は根拠もないのに
「大丈夫だよ」って(笑)
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