関東大学リーグ2000 キャプテンインタビュー
College Soccer Central


順天堂大学

田嶋直人 (3)



――田嶋選手のキャプテン歴は?

 ないですね。

――小学校や中学校とかでも?

 ないんですよ。いっちども! サッカーやってて一度も、副キャプテンすらもない。

――じゃ、まったくの初めてですか?

 まったくないですよ! 高校んときも、「お前、頭悪いからやらせない」っていう感じでした(笑)。

――同じ市船高出身の吉川選手(筑波大主将)も、キャプテンは中学校以来だっていってましたが……。

 僕の場合、中学校もないですもん。ゲームキャプテンとかは一度やったことがあるんですけどね。1回そういう話もあったんですよ。ゲームキャプテンと、ふつうの主将を別に決めるかって。でも、結局は全部総合キャプテンでいこうってことになりました。
 大変ですよ、何かと。「キャプテンだから」とかね。でもこの間、練習に遅刻しちゃって……寝坊で(笑)。

――確かにキャプテンがそれじゃあ……(笑)

 常習犯なんですよ、起きれなくて、朝(笑)。

――キャプテンがそれでは、さすがにはマズイでしょう。

 はい、もう大変でしたよ……。「すいませんでしたー」って。
田嶋直人1999デンソー
1999年デンソーチャレンジサッカー


キャプテンやったことは
一度もない
副キャプテンすらもない


田嶋直人2000デンソー
2000年デンソーチャレンジサッカー


キャプテンは
重いですね。
僕の中では


――では、初のキャプテンということで、戸惑うことのほうが多いのでは?

 そうなんです。でも僕もあんまりそういうのを気にしない人だから、マイペースにやってるんですけどね。ただ、シーズンに入って勝てないようだと、ちょっと変わってきそうな気はします。去年の迫さん(迫井深也・前年度順大主将・現FC東京)とかもそうでしたから。ストレスとかで体をおかしくしちゃって。ただでさえ、あの人は考えこんじゃう人だから……。

――キャプテンの経験はなくても、今までのチームの中でいろいろなキャプテンを見てきていますよね。そんな中で田嶋選手なりのキャプテン像というのは、どういうものなんでしょう?

 高校んときのキャプテンは北嶋(秀朗・現柏レイソル)がやってたんですけど、キャプテンらしいことは全然なかったんですよ。でも大学は人数も多いし、部会とかあって挨拶もあるから……。やっぱり迫さんを見習いたいと思いますね。あの人は、ちゃんと人前でもしゃべれるし、練習中もしっかりやるし、試合でも一番盛り上げてくれるし……。

――やっぱり、百数十人のトップという立場は重いですか?

 重いですね、僕の中では。やっぱりまとめる力がですないからね。だから尊敬する人は迫井さん。1年間見ていて、素晴らしいと思いますよ。あの人、本当にがんばってました。
――田嶋選手の場合キャプテンとしてはもちろんですが、ポジション的にもチームを「まとめる」ということはキーになると思うのですが……。

 キーワードですね。ただ、僕すぐカッとしちゃうんですよ。試合中とかプッツンっていっちゃって(笑)。自分でイライラしちゃって、もう……。

――カードをもらったり?

 カードっていうか、押さえがきかなくなっちゃうんです。なんかボランチって、チーム状態が悪いと全部自分の責任って感じになっちゃって……。僕は特にだと思うんですけど、チーム状態が悪いと自分が悪いように思っちゃう。なんか申し訳ない、自分がダメだからチームがダメなんだって……。難しいっすね(笑)。そうなると自分でイライラしてきて、だんだん試合中もしゃべらなくなっちゃう。だから……。

――そういうことのないよう、自分からまわりの状況を見ないといけないということですね。

 はい。だから、キャプテンになって正解かもしれないですよね。キャプテンマークをつけてれば、少しはしっかりしないといけないし。ちょっと重いぞ、と(笑)。どうにしかしてチームを……っていうふうになってきたし。

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